キュービーネットホールディングスの2025年6月期通期決算が発表されました。

項目2025年6月期 通期累計2025年6月期 通期業績予想(期初計画)達成率2024年6月期 通期累計前年同期比
売上高25,54325,71099.4%24,757103.2%
営業利益1,6851,90088.7%2,11579.7%

■ 2025年6月期 業績概要

  • 連結売上収益:255億43百万円(前期比103.2%)、価格改定が寄与
  • 国内売上:206億41百万円(同102.8%)、新規出店30店舗(純増22店舗)を計画通り達成
  • 国内営業利益:15億29百万円(同73.8%)、採用や設備導入による先行投資が影響
  • 海外売上:49億8百万円(同104.8%)、営業利益1億56百万円(同354.4%)と大幅増
  • 香港・米国での価格改定や販管費削減が奏功、シンガポールは赤字から黒字転換

■ 海外事業の状況

  • 香港:価格改定後も客数減は想定内、売上増加
  • シンガポール:店舗統廃合+アプリ販促で黒字化
  • 台湾:台北・台中での出店加速、売上前年同期比108.9%
  • 米国:価格改定+新規出店で成長
  • 新規進出国(カナダ・ベトナム・マレーシア):1号店開業、来期以降は複数店舗化へ

■ 2026年6月期 見通し

  • 売上:273億50百万円(前期比107.1%)
  • 営業利益:22億円(同130.5%)
  • 国内:新規出店34店舗、稼働率向上、価格改定通年効果で過去最高益を見込む
  • 海外:売上53億50百万円(同109.0%)、既存国の成長加速+新規国の展開強化

■ 中期経営計画の進捗・施策

  • 国内外で年間35店舗純増体制を構築
  • 育成人材採用数増加、定着率向上(退職率5%以下を目標)
  • 海外売上比率を20%超、ROE10%以上を目指す
  • 価格改定・DX活用で生産性向上
  • 株主還元:配当性向40%を目安に安定配当、2025年から株主優待制度を新設

2025年6月期業績概要と国内事業の動向

2025年6月期の連結売上収益は255億43百万円(前期比103.2%)となり、2025年2月に実施した価格改定が寄与した。国内売上は206億41百万円(同102.8%)で、国内事業では新規出店30店舗(純増22店舗)を計画通り達成。一方、上期は大雪や経験者採用の難航、席稼働率低下の影響で売上計画比99.3%と未達。下期は育成人材採用の増加や価格改定前倒しにより回復し、顧客流出抑制にも成功したが、営業利益は15億29百万円(前期比73.8%)と減益。要因は育成人材研修費やセキュリティ機器導入などの先行投資費用増加で、成長基盤づくりを優先した経営方針が影響している。

海外事業の成果と新規国展開

海外売上は49億8百万円(前期比104.8%)、営業利益は1億56百万円(前期比354.4%)と大幅増益。香港や米国での価格改定、販売管理費削減が奏功し、既存4ヵ国は計画を上回った。香港では価格改定後も客数減を想定内に抑え、売上増加に寄与。シンガポールは店舗統廃合とアプリ販促で赤字から黒字転換した。台湾は台北・台中での出店加速により前年同期比108.9%の成長、米国は価格改定と新規出店で堅調推移。また、カナダ、ベトナム、マレーシアの3ヵ国へ進出し、1号店を開業。2026年6月期以降は複数店舗化を進め、市場浸透を図る計画である。

2026年6月期見通しと中期経営計画の進捗

2026年6月期は売上273億50百万円(前期比107.1%)、営業利益22億円(同130.5%)を見込み、国内は新規出店34店舗と稼働率向上、価格改定の通年効果により過去最高益を予想。海外も売上53億50百万円(同109.0%)を計画し、香港・シンガポールの再活性化や台湾・米国の成長加速、新規3ヵ国の多店舗展開を推進する。中期経営計画では国内外合わせて年間35店舗純増体制の構築、人材採用・定着率向上、価格改定やDXによる生産性改善を進め、最終年度に海外売上比率20%超、ROE10%以上を目指す。株主還元では配当性向40%を目安に安定配当を継続し、2025年から株主優待制度も新設するなど、長期的な企業価値向上を志向している。