2025年8月8日に経済産業省によって公開されて、令和6年度「消費者相談報告書」によると、エステや美容関連の相談は特定継続的役務提供に分類され、611件寄せられました。そのうちエステティックが222件、美容医療が151件で、全体の6割を占めています。主な内容は解約拒否や高額な違約金請求など中途解約を巡るトラブルで、解約関係が46.3%、クーリング・オフ関係が30.6%を占めました。また、通信販売におけるトラブルも増加傾向にあり、頭髪・皮膚用化粧品に関する相談が346件に上り、定期購入に関する誤認や解約困難が目立ちます。さらに連鎖販売取引でも頭髪・皮膚用化粧品が20件報告されており、美容関連では契約や販売方法に関する不透明さが引き続き課題となっています。
エステ・美容に関する相談の概要
特定継続的役務提供(エステ・美容関連を含む)
相談件数:611件(前年度比▲9.2%減、全体の8.7%)
主な相談内容
- 解約関係:283件(46.3%)
- クーリング・オフ関係:187件(30.6%)
- 特に「中途解約拒否」や「違約金の請求」などのトラブルが目立つ
役務別内訳
- エステティック:222件(36.3%)
- 美容医療:151件(24.7%)
- 学習塾:52件(8.5%)
- 語学教室:46件(7.5%)
- 結婚相手紹介サービス:33件(5.4%)
- 家庭教師:24件(3.9%)
- パソコン教室:16件(2.6%)
通信販売における美容関連
通信販売全体:1,428件(前年度比+16.1%増、全体の20.3%)
内容別
- 解約関係が最多:702件(49.2%)
- 特に「定期購入」に関するトラブル:300件(前年より+74件)
商品別内訳
- 頭髪・皮膚用化粧品:346件(24.2%)
- 健康食品を含む食料品:355件(24.9%)
連鎖販売取引における美容関連
相談件数:119件(前年度比▲48.7%減、全体の1.7%)
商品別では
- 頭髪・皮膚用化粧品:20件(16.8%)
- 食料品:20件(16.8%)
まとめ
- 「エステティック」と「美容医療」に関する相談は 計373件(特定継続的役務提供内で約61%)。
- エステ関連のトラブルは 解約拒否や高額な違約金請求が中心。
- 美容化粧品(頭髪・皮膚用)は 通信販売トラブルで346件と多数。
- 美容関連は「定期購入」「中途解約」「クーリング・オフ」に関する相談が主要な課題。