NBBA(全国理美容製造者協会)の最新調査「2025年サロンユーザー調査〔女性版〕」では、予約手段の違いが顧客の年間利用金額に劇的な差をもたらしていることが明らかになりました。
集客を外部サイトに依存するだけでなく、いかに「次回予約」へ繋げるかが、サロンの利益率を大きく左右します。
これだけは押さえる3点
- 「次回予約」を行っている顧客の年間利用金額は平均87,938円であり、予約サイト経由の顧客より約3.5万円も高い。
- 30代以下の層では「ホットペッパービューティー」が主流だが、10代・20代では「他の予約サイト」も2割前後活用されている。
- 電話予約は全世代で減少傾向にあるが、60代・70代では依然として3割以上が利用する主要な手段である。
1. 予約手段でこれほど変わる「顧客の年間価値」
顧客がどのルートで予約するかは、その顧客が1年間にサロンに支払う総額と密接に関係しています。
【表1:予約方法別の年間サロン利用金額(平均)】
| 予約方法 | 年間利用金額(平均) |
| 次回予約(来店時に予約) | 87,938円 |
| 担当美容師に直接連絡(LINE等) | 68,106円 |
| お店のアプリ・LINEから | 67,853円 |
| ホットペッパービューティーから | 52,891円 |
| 電話予約 | 47,318円 |
| 直接店に行って利用(予約なし) | 28,648円 |
- 次回予約をしている顧客は、予約サイト経由の顧客に比べて年間で35,047円も多く支出しています。
- 自社アプリやLINE、直接連絡といった「サロンと直接繋がっている顧客」ほど、利用金額が高い傾向にあります。
2. 年代別・予約手段のシェア:若年層の多様化と高年代の電話依存
ターゲットとする年代によって、注力すべき予約プラットフォームを使い分ける必要があります。
【表2:主な予約手段の年代別利用率(2025年)】
| 予約手段 | 15〜19歳 | 20代 | 30代 | 70代 | 全世代平均 |
| ホットペッパービューティー | 50.1% | 57.5% | 56.8% | 10.9% | 36.6% |
| お店に電話して | 21.9% | 10.6% | 9.6% | 36.5% | 22.2% |
| 他の予約サイト | 20.8% | 17.6% | 12.0% | 1.5% | 8.2% |
| 次回予約をした | 3.8% | 6.2% | 7.4% | 12.0% | 11.1% |
- 20代・30代の半数以上は特定の予約サイトに集中していますが、15〜19歳では「他の予約サイト」の利用も20.8%と高く、サイトの使い分けが進んでいます。
- 70代では「電話(36.5%)」に加え、「予約なしで直接来店(19.5%)」も多く、アナログな窓口が重要です。
3. 「電話予約」は衰退し、「次回予約」は定着の兆し
ここ数年の時系列データを見ると、予約行動の変化が鮮明に表れています。
- 電話予約の減少: 2023年の26.9%から24.6%、22.2%へと確実に減少しており、予約のデジタル化は全世代で加速しています。
- 次回予約の微増: 来店時に次回予約を行う割合は、2023年の8.8%から11.1%へと上昇傾向にあります。
現場で活かせるアクションプラン
- 「次回予約」の提案をルーチン化する: 最も収益性の高い顧客層を増やすために、会計時ではなく施術中から「次回のメンテナンス時期」を提案し、その場で予約を促す仕組みを構築する。
- LINE・自社アプリの活用: 外部サイトの手数料を抑え、かつ利用金額が高い層(平均6.7万円超)を囲い込むために、自社メディアへの誘導を強化する。
- 若年層には複数のネット窓口を: 10代・20代は複数のサイトを使い分けているため、大手サイト以外にも入り口を広げておくことが新規獲得のポイントとなる。