NBBA(全国理美容製造者協会)の「2025年サロンユーザー調査〔女性版〕」によると、女性のヘアカラー利用率は全世代平均で70.2%に達しています。中でも注目すべきは、30代から40代にかけて起こる「髪の悩み」と「カラーの目的」の劇的な変化です。
この顧客層を確実に掴むためには、単なる作業としてのカラーではなく、悩みに寄り添ったプロの提案が鍵となります。
これだけは押さえる3点
- 白髪の悩みは30代から顕著になり、40代では半数以上の顧客が「白髪の悩み」を抱えるようになる。
- 40代以降は「自宅でのカラー」が増える傾向にあるが、仕上がりの満足度はサロン(92.2%)が自宅(64.6%)を圧倒している。
- 40代以上の顧客ほど「白髪を隠す」だけでなく「若々しく見せたい」というポジティブな付加価値を求めている。
1. 30代・40代で激変する「髪の悩み」と「カラーの理由」
調査結果を見ると、30代を境に女性の髪の悩みは「くせ毛」から「白髪」へと主役が入れ替わることが分かります。
【表1:年代別「髪の悩み」と「カラーをする理由」】
| 項目 | 20代 | 30代 | 40代 |
| 悩み:白髪がある | 5.6% | 29.1% | 58.9% |
| 悩み:くせ毛 | 40.7% | 44.1% | 47.7% |
| 理由:白髪を隠したい | 5.6% | 31.4% | 69.6% |
| 理由:おしゃれに見せたい | 61.8% | 54.9% | 29.1% |
- 30代は「おしゃれ」と「白髪カバー」のニーズが混在する過渡期であり、40代では約7割が白髪を理由にカラーを行っています。
- 40代以降は「若々しく見せたい」というニーズも4割を超え、単なる補修ではなく「美のアップデート」としてのカラーが求められています。
2. 「自宅派」急増の40代を呼び戻す、サロンカラーの圧倒的満足度
40代は、忙しさや頻度の増加から「自宅カラー」を選択する人が増え始める年代です。しかし、その仕上がり満足度には埋めがたい差が存在します。
【表2:ヘアカラーの施術場所と満足度(40代〜70代)】
| 項目 | 40代 | 50代 | 60代 | 70代 |
| 自宅派の割合(計) | 14.6% | 27.2% | 34.0% | 46.6% |
| サロンの満足度(計) | 92.2% | – | – | – |
| 自宅の満足度(計) | 64.6% | – | – | – |
- サロンカラーの満足度は92.2%と非常に高いのに対し、自宅カラーは64.6%に留まっています。
- 特に「とても満足」という回答では、サロン(45.2%)と自宅(12.4%)で約33ポイントもの差が出ています。この「差」こそが、サロンが訴求すべき最大の価値です。
3. 進化・改善への要望:顧客が本当に求めていること
顧客がサロンカラーに何を期待しているかを知ることは、次回の提案に直結します。
【表3:サロンカラーに改善・期待すること(複数回答)】
| 要望項目 | 全世代平均 | 40代 | 50代 |
| 色落ちしにくい・長持ち | 56.8% | 62.6% | 59.8% |
| 髪が傷まない | 49.1% | 55.9% | 48.7% |
| 頭皮への刺激が少ない | 32.2% | 37.8% | 35.5% |
- 特に40代・50代は、全世代平均よりも「色持ち」や「ダメージ軽減」を強く求めています 。
- 「白髪予防の効果があるヘアケア」への関心も40代(41.6%)・50代(43.6%)で突出しており、カラーと連動したヘアケア提案のチャンスと言えます。
現場で活かせるアクションプラン:40代の客単価を上げる3つのアプローチ
- 「色持ち」を軸にしたカウンセリング: 顧客の最大の懸念である「色落ち」に対し、ホームケア(店販)まで含めた持続プランを提案する。
- 「若々しさ」を引き出すカラー提案: 単に白髪を潰すのではなく、肌の色を明るく見せるなどの「若見え」効果を言葉にして伝える。
- 白髪ケア×頭皮・髪質改善のセット提案: 40代以上が気にする「髪の傷み」や「刺激」を解消する高付加価値なカラーメニューやトリートメントの併用を促す。